このプロジェクトでは、築31年の鉄筋コンクリート造の賃貸マンションを弊社で購入し一棟丸ごとリノベーション(Re・グラン)施工を行ない、新しい地元のオーナー様へ売却し引き継いでいただく事を目的として、建物室内、外壁、敷地内駐車場をリノベーションを行ないました。
室内は単なる間取り変更ではなく、日本の伝統的な住まいの魅力を伝える事を目的として、畳や杉浮造り風の無垢材を現代風に取り入れ、一般的な賃貸住宅では体験することができない居住性、快適性を感じていただけます。
このリノベーションでは物件の所在地である可美小学区の小学生に参加していただき、地元の歴史と風土を教えるレクチャー、廃棄される予定だった室内の柱を再利用した「ベンチ組立て体験」のワークショップを行いました。このベンチは建物道路側に設置し子ども達の待ち合わせ場所やお年寄りの休憩にと利用されています。またリノベーション竣工(完成)時には敷地内でのクローバーの種まきなど行いました。
私たちのシンボルツリー「ときわやまぼうし」を施工させていただきました物件へ植樹しております。
この木は春には小さく可憐な花を咲かせ、秋には赤い実
(食べられます)をつけ春夏秋冬、季節の移ろいを感じさせてくれます。
子ども達の地元の思い出として、そして進学や就職で浜松を離れたとしても、またいつか地元で暮らそうと思っていただければと私たちは考えております。
このプロジェクトでは、地元の学生達がリノベーションを通じて建築の魅力や浜松の風土や愛着を持っていただく為の取組みとして、中村×建築設計事務所の中村紀章氏、静岡文化芸術大学 デザイン学部 講師 天内 大樹氏にご協力いただきスタート。地元の建築やデザインを学ぶ大学生、専門学校生約20名が参加。オーナー様にもご賛同いただき浜松市中区寺島町の「寺島レジデンス」の2室を題材として4~5名のグループ毎にリノベーションプランを作成いただきました。
プランの作成にあたっては単なる間取りやデザインではなくこの場所のロケーション、寺島町の歴史、風土などを加味してこの場所ならではのプランと住み方の提案を課題とし、木村松本一級建築士設計事務所 木村 吉成氏のレクチャーを交えながら3回に渡りワークショップを開催。最終審査では無有建築工房 竹原 義二氏にもご参加いただき、選ばれた2作品を実際に施工しました。
実際の施工にあたっては、中村紀章氏に手助けいただきながら学生達の理想と実際の施工方法やコストなどの問題をクリアし、また建具等の製作作業にもご参加いただき完成させました。
完成後の内覧会では建設業界に限らず様々なジャンルの若い方にご来場いただきました。
本プロジェクトでは静岡文化芸術大学OBでもある +tic(鈴木 陽一郎氏・鈴木 知悠氏)、また倉布人一級建築士事務所 倉田 布美江様、その他にも様々な方のご協力により実現致しました。改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。
私たちRe・lationが最終目的として掲げている「賃貸市場の底上げ」「地域の活性化」、これに絶対に欠かせない事は「浜松が魅力的な町」である事です。
住む人にとっても、訪れる人にとっても魅力があり、そして誇ることのできる町であること。私たちはぬくもりの森、そして舘山寺から浜松の魅力を発信し活気のある浜松を目指してプロジェクトをスタートさせました。ぬくもりの森、かんざんじ荘、かんざんじ温泉門前通りと繋ぎ、その第1弾が2018年ゴールデンウィークより始まりました。
このプロジェクトは平成16年度にまとめられた「舘山寺温泉街そぞろ歩きプロジェクト」を引き継ぐもので、昨年度の舘山寺まちづくりの会で調査研修した活性化事業の第一歩となります。
まちづくりプランナーとして原田 祐馬氏( UMA design farm)を招聘し、浜松内外より新たな力を終結したまちづくりデザインの実現を目指していくものです。
「KMC β KANZANJI tryout」というプロジェクト名には、舘山寺温泉でのこれから展開する門前通りの活性化、旧かんざんじ荘のリノベーション、つり橋架橋といったプロジェクト実験の場、プロローグとしての位置づけにあることを表しています。これまでの地域性を民、事業者と連帯し、若者の発想、よそ者の力の観点、デザイン&アートの力を活かした1000の実験を展開していく予定です。
今後の展開につきましては、こちらでお知らせ致します。
2018年5月8日 SBS静岡放送「イブアイしずおか」にてこのプロジェクトの始まりが放送されました。
(敬称略)